注文住宅を建てるには、まず土地を確保しなければなりません。土地によって建てられる建物に制限がありますので、土地が決まらなければ次へ進めないからです。しかし建物のプランが全く決まっていない段階で土地を取得するのは資金面で問題があります。土地は現金で、建物はローンで、と考えている人は問題ありません。
しかし土地の取得にも住宅ローンを使いたい場合は、その土地に居住用の家を建てるというなんらかの証明が必要です。住宅ローンは本人が居住する自宅を取得することを条件に、低金利で貸し出している融資だからです。低金利の融資で取得した土地を、結局は駐車場経営などに使われては困りますので、金融機関としては、その土地に確実に家が建つことを確認したいと考えます。通常は、建物の請負契約書や見積書が必要です。
つまり、建物のプランが全くない状態で、ローンを利用しての土地取得はできない、と考えて間違いありません。土地の価格は地域によって異なりますが、首都圏でもない限り、建物よりは安く済むことがほとんどです。現金で用意できるなら、良い土地が売りに出された段階ですぐに取得しておいたほうが良いでしょう。注文住宅は、キッチンの広さや浴室の高さ、間取りなど自由に決められますので、ゆっくりと考えたいと思う人も多いでしょう。
しかし売り土地は多くありませんので、見つけてから建物のプランを建てていると、間に合いません。先に取得しておいたほうが良い、というのはそのためです。建物のプランには最も時間をかけ、じっくりと理想の家をイメージしていくのが注文住宅の醍醐味です。