不動産に関連したチラシなどを見ると、分譲住宅と注文住宅という、異なる種類のものが見受けられます。分譲住宅というのは、不動産会社が取得した土地に、建築会社が住宅を建てた上で、この土地と住宅とをセットにして販売するという方式のことです。いっぽう、注文住宅というのは、これから住宅を建てようとしている施主が、土地を自前で購入した上で、その土地にハウスメーカーなどに希望の住宅を建てさせるという方式のことをいいます。この注文住宅のメリットには、さまざまなものがあるため、昔から根強い人気を保っています。
まずは、間取りや建材、装飾などのすみずみに至るまで、施主の希望通りに建てられるということがあります。分譲住宅ではすでにでき上がった住宅を購入することになり、修正が効きませんが、注文住宅はまっさらのところから青写真を描くものですので、自由度が違います。また、分譲住宅とは違って、施主が信頼のおけるハウスメーカーをみずから選んで依頼できるという点もメリットであり、住宅展示場などを見まわった上で、予算や感性といった面で条件にぴったり合うメーカーに決めればよいことになります。いっぽう、注文住宅といえどもデメリットの面は当然ながら存在します。
まずは分譲住宅などと比べると、注文の細かさに応じて価格が跳ね上がってしまうということがあります。また、土地の購入から家造りをはじめなければならず、分譲住宅などよりも大きく手間がかかるということも挙げられます。